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継ぎネックのこと

さて、本日は「継ぎネック」という修理をご紹介しましょう。

継ぎネック(インネスト)とは、何らかの理由により、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスのネック部分を全て交換する際、元の楽器の渦巻きを残すために行う修理のことです。

ただ切り取って挿げ替えるだけでは、弦を張った瞬間、張力に負けてしまいます。そこで、ペグボックスから斜めに切り込み、出来るだけ見た目はオリジナルを残しつつ、より広い面積で接着をしていきます。

私の拙い日本語ではわかり難いと思いますので写真で見てみましょう。

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はい、まずはこんな感じで、新しいネック部分と渦巻きとの接着面を少しずつ合わせていきます。3つの面がビタっと合うように。
ネック材と渦巻きの角度なども調整しながら慎重に進めます。
Un Gioco di Pazienza!!!

接着する時は渦巻きの型をとり、均等に力が加わるようにして接着するのですが、スミマセン写真を撮り損ねました。
接着をしたらペグボックスを彫っていきます。ここからは製作の領域。アンティーク仕上げと同じ要領でオリジナルに似せていきます。
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ほぼ仕上がりました。ニスの乗っていない白木の部分が今回交換した部分です。

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ヴァイオリンの場合、弦の張力は合計で約60kgと言われていますが、このように、接着面積をなるべく大きくとることで、より強く接着することができます。




ちなみに、ストラディヴァリ等の1800年代初頭以前の楽器には殆どこの修理が施されています。
以前こちらの記事でも書きましたが、1800年代初頭以前の楽器は、所謂「バロックヴァイオリン」でした。音楽の変化に伴い、現在の「モダンヴァイオリン」に改造される際、この継ぎネックが行われたのです。

もし、その時代の楽器を見る機会があったら、是非その様な修理跡にも注目してみてください。長い時代の流れを感じることができるかもしれません。


posted by 藤井大樹e_02.jpg" style="border:0px;">
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