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ヴァイオリンの弦の話

ギター等の弦と違って、ヴァイオリンの弦は結構値が張り、どんな弦を張った良いかと聞かれることが多いので、少し書いてみます。あくまで私の経験からの話なので、参考程度に読み飛ばしてください。

まず、弦に対する考えは人それぞれですが、ADG線とE線で分けて考える演奏家や技術者が多いです。
現在、ADG線で最もよく目にするのはDominant(Thomastik)でしょう。他に、Evah Pirazzi(Pirastro)、Obrigato(Pirastro)、最近ではPeter Infeld(Thomastik)なども人気ですが、いずれも高価な弦なので、価格が安く、それでいて音も比較的安定しているDominantを使用する人が多いようです。
ちなみに、トリエンナーレなどの製作コンクールでは大半の楽器にEvah PirazziかDominantが張られています。
では、Evahが「良い弦」なのかと言われればYesとも言い難い…。コンクール向きの弦ってとこでしょうか。優秀な弦であることに間違いはないでしょうが、結局は好みになってきます。

同じ弦でも、楽器や奏者によって音色は全く変わります。
更に細かいことを言うと、同じ弦を数セット用意して、ノギスで弦の太さを測っていくと、驚くほどバラつきがあることが分かります。
つまり、どの弦を張るかという問題以前に、どのようなセットアップを施すかが重要でしょう。その点からすると、私は、Dominantがコスト面機能面から非常に優秀な弦だと考えています。
私のマエストロ Edgarは、やはりDominantを好んで張っていました。セットアップ次第でどんな音にも変えられるというのが彼の考え方ですが、実際大げさではなく駒と魂柱の調整次第で如何様にも音色を変えることができます。

さてE線です。他の弦と比べ、劣化が早いE線ですが、単価も安いので、こちらは色々と変えて遊んでみるのも良いと思います。E線を変えると他の弦にも当然影響が出るので、ちょっと音色を変えてみたい時などは有効です。
Goldbrokat(Lenzner)やGold(Pirastro)が一般的ですが、最近ではAmber(Warchal)など面白い弦も出ています。
※このAmberのE線は、重音や、A線からE線への移弦の時にE線が擦れてしまう現象を抑える加工が施されています。
そこからヒントを得て私も色々と学んだことがありますがそれはまたいずれ。。


なんだか纏まりがなくなってきたので結論から言うと、(勢いで書き始めたけど弦の話はキリがないね。。)この弦を張っておけば大丈夫!とか、この弦は駄目!ということはないと思います。どんな弦を張るかの前に、その楽器の性格を理解し、適切なセットアップを施すことが重要ではないかと、私は思います。

ちなみに私が個人的に好きな弦は(自分の楽器に張る弦としてって意味で)、ADG:Peter Infeld、E:Kaplanです。


posted by 藤井大樹
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